上西小百合衆院議員にとっての向かい風は我々にとっての追い風?
こんばんは、金船です。
上西小百合衆院議員のTwitterでの発言が炎上していますね。
この発言に関しては、試合の辛口の感想とギリギリで受け取れなくもないと思います。親善試合は遊びという部分はいかがなものかと思いますが、これも個人の捉え方の一つと見ることもできます。
それでも発言したのが現役の国会議員、ことさらに“浪速のエリカ様”(上西議員の愛称)であったがためにここまで話が大きくなってしまったのでしょう。
この発言が“浪速のスピードスター”(忍足謙也の愛称)のものであれば、もっと違った盛り上がりを見せたっちゅー話や。
その発言に釣られた一部の“正義の味方”たる国民たちが噛みつき、噛みついてくる国民に上西議員がまた噛みついて売り言葉に買い言葉。
あとは殺害予告が出て警察に被害届を〜というテンプレ的な展開を見せております。
これに関してはどちらの擁護をするつもりもなく、というかどっちもどっち的な感想を抱いています。
ところがここで、上西議員の正しい使い方を提唱している男がいます。
はい、例によってキングコング西野さんです。
炎上をコントロールできているという意味では火拳のエース役もいけるでしょうが、ワンピースファンは許さないでしょう。
このブログの中で西野さんは「上西先生を批判したところで何も出てこない。」とおっしゃっていますが、まさにその通りだと思います。
そしてこんなこともおっしゃってます。
基本的に僕は「すべて『ヨット』のように捉えた方がいい」という考えだ。ヨットは、追い風でも進むし、向かい風でも、帆の傾け方次第で前に進む。やっかいなのは「無風状態」で、この時ばかりは手のうちようがない。人生も、そして広告も、このヨットのように捉えればいい。僕らはすぐにマイナス要素(向かい風)を消そうとするけれど、向かい風が無くなった先に待っているのは『停滞』だ。追い風であろうが、向かい風であろうが、"そこに風が吹いていれば全て追い風"という認識を持って、あとは帆の傾け方を工夫すればいい。上西先生は強烈な風だ。よってたかって全員で潰すなんてもったいない。使った方がいい。※公式ブログより一部抜粋
これはご自身の著書『魔法のコンパス』の中でも説明がされていますが、追い風だろうが向かい風だろうが、風は風なんだから動力にしちゃおうってことですね。
この考え方には賛成で、その利用の仕方も説明も相変わらず簡潔で分かりやすいです。分かりやすいのですが、今回の件に関しては疑問が生まれます。
その疑問というのは“我々に吹いているのは追い風なのか向かい風なのか”というのと、“逆に上西議員側に吹いてるのはどっちなのか”というもの。
まぁ状況を見る限りは上西議員側に向かい風が吹いているようにしか見えません。全盛期の西川貴教さんくらい向かい風吹いてます。
かといって我々にとっては追い風が吹いているかと言われればそれも違うような気がします。もしかしたら叩いてる人たち目線で見ると、吹いてるのかもしれませんが。少なくとも私は何の風も感じていません。
つまり何が言いたいかというと、上西議員は自分のTwitterでの発言という種火を燃やして、それに対する反論という向かい風を送り込み、その火をどんどんと大きくしているのではないかと。
だからこそ西野さんも、その上西議員側に吹いている向かい風を自分たちの追い風として利用してやろうよと言っているのでしょう。
あれ、これいわゆる炎上商法じゃん。
そしてこの炎上商法の先にあるものがどうしても“認知度の拡大”にある気がしてなりません。
西野さんや堀江さんやはあちゅうさんなどに見られる炎上は、自分たちの意見を言い、それが気にくわない、認めたくないという人間によって燃やされてしまうもの。つまり放火される側の炎上。
放火される側の炎上には、最終的には燃やされた側が正しいことが多く、その炎上の先には“信用”があります。炎上し、議論が行われる過程で“認知”も得られますが、そこが目的ではない。
一方で上西議員がやっているような、自分で火を点ける炎上は“認知”こそが目的。広く知られること自体が目的です。その意味でいえば今回の騒動は思惑通りなのでしょう。
自ら向かい風を起こし、広く“認知”を得ることに成功した上西議員ですが、そこには“信用”が全くないのでそもそも意味があまりないでしょう。
これからの時代は“認知”よりも“信用”。これも西野さんが何度も主張していることです。
そうやって起きている(起こしている)無意味な風でさえも、自分たちの動力にしてしまおうというのが、西野さんの考えです。どちらが賢いかは一目瞭然。
そんな西野さんの考え方が読める『魔法のコンパス』は一読の価値ありです。
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